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転機が教えてくれた
 パルーカスでは2度のコンバートを経験しました。TB(テールバック)→FB(フルバック)→OL(オフェンスライン)です。ポジション変更を多く経験した分、アメリカンフットボール選手としてどうすればチームの役に立つことができるかを考える機会に恵まれていたと思います。チームのためなら自分が望んでいなかった道であってもやり遂げなければいけないと考えてコンバートを受け止めてきました。まずは自分の能力を客観的に評価する。次に目標とそれに至るプランを設定し、行動する。この過程を繰り返し実践したことで、社会人になってからもそれを無理なく継続できるようになりました。

大所帯での連携
 部はプレイヤーに加え、マネージャー、トレーナー、コーチを含めると100人を超える大組織です。医学部キャンパスにある他の部活では、それほど多種の人々が大勢集まった組織はありません。自分以外のセクションとの連携を取るためにどう自分が振る舞うべきか。それを常に考えることは、社会人になってとても大切なことだと感じることが多々あります。
ひとつの目標に向かって
 外科医として働いていますが、病院には医師以外にも看護師、薬剤師、理学療法士、栄養士、ソーシャルワーカーなど、実にたくさんの職種の方が働いています。そして、病院とは1人1人の患者さんに対して各職種が1つの目標に向かって連携して働いている場なのです。具体的にその目標は病気の治癒であり、再発の予防、死期の迎え方の場合もあります。皆さんは、医師はふんぞり返って看護師に「あれしろ、これしろ」と言っているイメージをお持ちでしょうか。実際、そのような医師もいるのは事実です。ただ、私は看護師さんたちと同等の立場で、むしろ低い立場からお願いしたいと思っています。

病院は皆がco-worker
 例えばガンの患者さんが入院されたとします。治療方針を立て、実際に手術し、退院後も外来でその患者さんを診るのは私たちの仕事です。しかし、入院中に自分でお風呂に入れない患者さんは誰が入れるのでしょうか。それは看護師さんです。僕たち医師はお風呂に入れる能力は皆無です。患者さんが家に帰っている間、あるいは私達が別の手術している時、患者さんの異変にいち早く気付く観察力を持っているのも、看護師さんです。それを理解していればとてもじゃないですが看護師さんにふんぞり返って物申すことなんてできません。だからといって必要以上にへりくだる必要もありません、だって私たちはco-workerなんだから。

仲間への理解と強調
 ほかの職種でも同じだと思いますが、このような考え方を培ってくれたのはパルーカスだったと思います。マネージャーにしかできない仕事はお願いする、自分たちプレイヤーができることはする、こういう議論は4年生ミーティングで毎日のように行われていたことを思い出します。1つの目標に無駄なくまっすぐに向かうには、他職種への理解と協調が必要であり、そのどれかが崩れると蛇行運転になってしまいます。 まずは自分の役割・能力を客観的に見つめ直してみる。気づかぬところで他の仲間に助けられていることが分かると、その人たちとの関わり方ががらりと変わりますよね。